先日、乗せたお客様。
「世田谷観音って分かりますか?」
非常に丁寧に聞かれました。
その時、自由通りを走っていて、自由ヶ丘方面に向かって走っていて、目黒通りで左折して都心に戻ろうとしていたのですが、目黒通りの先、赤信号で停まった交差点の先に2人の人影を見つけ、ウインカーを消して、乗せることにしました。
「分からなかったら運転手さん、案内しますから。まずこのまま真っ直ぐ行ってください。近いんですけどすいません。」
「かしこまりました。ありがとうございます」
ただプロとしてはここで違和感に気づかなければいけませんでした。
しばらく真っ直ぐ行くと
「ああ、しまった、、逆だ」お客様の後悔の発言の後すぐ
「すいません。左曲がってください。そして、次の次の交差点もう一度左行ってください」
要は目的地に逆に走っていたのです。
私が世田谷観音を知っていれば「逆じゃないですか?」と言って防げたトラブルです。
他のドライバー、目黒、世田谷に精通した運転手なら起きなかったかもしれない事態。私は恥ずかしくなりました。
さらに。
「やっぱりお父さん気が動転してるんだ。駒沢通り、どっちに走ってるか分からなかったんだ」
走ってきた道に駒沢通りがあったか疑問でしたが、それよりも最初しっかりなさってると思ったお客様が自ら「気が動転してる」とは。道の間違いとかもたしかにしなそうとは思いますが、気になりました。
するとまもなく、
「運転手さん。すいませんね。実は家内が。交通事故に遭って。ちょっと気が動転してるんです。手術が終わって、重体から重症になって。一緒にいられないんですね。こういう時って。帰ることになりまして」
ですって。
その後細かい道案内をしていただき、住宅街に入っていきました。
狭い道に入ろうとしたところで、もう泣いてしまって。
最近の花粉のせいか目がとても痛くて、視界が悪い状態になった中で、よく事故を起こさなかったなと思います。
目的地に着いて、お客様が運賃を払おうとしたところで良いのか悪いのかわかりませんが。
「運賃大丈夫ですよ」と言ってしまいました。
「何言ってるんですか。こっちが間違えたんですから」と。
そっちじゃないんだと思いましたが、私はちゃんと前を向いて運転していたので、泣いていることには気が付いていない訳です。
「いや、そんな大変な状況でいただけないです。ましてや私も場所がわかってなかった訳ですから」と言うと
「いやいや、本当乗せてもらってありがとう。助かりました」
ちなみに恥ずかしながらこの会話の間も泣いてます。泣いていることに気が付いたお客様はびっくりしてました。
最後にお客様、お父様と一緒に乗車されていた娘様と見られるお客様に何度も「有難うございました」と言われました。
何が良かったんだかな。と。ありがとうございますと言われるほどのことしたかなと。
恵比寿方面に向かう車内でこれからの安全運転を引き換えに家内の方、奥様の復活を祈ろうと思いました。
これはCTAサンプルです。
内容を編集するか削除してください。
